NO.0024 2005.03.02発行
《 ワークショップから・・・ 》
庄田武之です。
今年は、例年より少々遅れてインフルエンザが流行り出し、当家でも二月の一週目に末っ子が罹ってしまいましたが予防接種の効果と特効薬のおかげで、それ程ひどくならずに済みました。
皆様は如何でしょうか。 花粉もそろそろ飛び始め・・・憂鬱な季節になりました。(私は花粉症ではありませんが家人やお客様を見ると辛そうなので困ります。) ご自愛ください。
前回でお話した様に、今回はデザインの中の流れについて少しお話したいと思います。
そもそもデザインする上で(何をデザインするにしても)、流れと言うものが必要なのか否かですが、これはやはり必要なものだと思います。
我々が何か気に入った物を探し当てた時、その物のある部分のデザインが特に好みに合っていたとしても、その部分はやはりその周りの関係から必然的にそのデザインになったものでなければ、唐突に過ぎてしまいかえって嫌味なものになってしまう場合が多いからです。
かなり以前の事ですが、日本の自動車メーカーのいわゆる高級車のテールランプのデザインが一昔前のアメリカ車によくあるデザインのものだった事があります。
ところがボディー全体のデザインと何の脈絡も無い様な物だったためにそこだけが目立ってしまい、さすがにすぐにマイナーチェンジされて違うテールランプに変えられていました。
どちらが先かは別にして(あるいはどちらが先でも構わないのですが)、全体のフォルムのデザインを描き出し、そのフォルムに見えるように細部をデザインしていくという事がとても大切です。 そのフォルムに沿った細部のデザインはフォルムそのものを強調し、意味を持たせるまでに効果的な場合もあるほどです。
よく言われる、細部のデザインに神が宿る・・と言うのはこの為だと思います。
もしも可能であれば、次回は幾つかの作品を紹介しながら少し説明できればと思っています。
私の作品の細部に神が宿っているとは言いませんが、でもそれを夢見てこの仕事をしているのは事実なのです。